取扱説明書のリフロー型のePUB

 パソコンや家電などの取扱説明書は、メーカーのWEBではPDFなどで公開されているケースが多くあります。しかし印刷された取扱説明書のレイアウトのままPDFにしただけでは、スマートフォンのような小さな画面では閲覧するのが難しいという側面がありますが、リフロー型のePUBならスマートフォンでも楽に閲覧することができます。

 もちろん「テキスト検索機能」がありますので、必要な情報にたどり着くのが容易です。

 例えばデジカメで「露出」とテキスト検索すると「露出」と入っているページすべてを検索結果として表示します。目次からたどるより早く目的の情報にたどり着くことが可能です。

 近年「格安SIM」や「格安スマートフォン」と呼ばれる新しい携帯通信システム(MVNO)の台頭により、スマートフォン所有率・普及率が急激に伸びています。従来の携帯電話は「docomo」「au」「SoftBank」の大手三社からしか契約できませんでしたが、ある一定の制限をつけることによって「格安SIM」や「格安スマートフォン」は格安料金(1,000円〜)でスマートフォンを利用できる携帯電話システムです。この傾向は今後も加速していくことが考えられます。

1. 自宅でのWEB利用はパソコンからスマートフォンへ移行

 スマートフォンの所有率・普及率が高くなりますと一般消費者のライフスタイルが劇的に変化します。

 WEB接続端末の主役がデスクトップPCやノートPCからスマートフォンへと移り変わっています。

 しかしいくらスマートフォンが普及しても突然「自宅でパソコンは不要」ということにはならないと思いますが、「ちょっとしたWEB接続」はスマートフォンを利用する方が圧倒的多数になります。今まで「インターネット=パソコン」でしたが、これからは「インターネット=スマートフォン」と言っても過言ではないと思います。

 携帯電話でもあるスマートフォンは外出時など常に所持しています。電車などに乗ってみるとよくわかりますが、乗車している大勢の方がスマートフォンでなにかしら作業をされています。ゲーム・メール・SNS・ニュースアプリ・電子書籍などさまざまな用途に利用されているようです。

 老若男女問わず「暇なときはスマートフォンを触っている」という時代です。

 これだけ日常的にスマートフォンを利用していますと、必然的に自宅でもスマートフォンを利用する頻度が増えます。小型軽量なので、リビングや寝室でも持ち運びは自由自在です。パソコンを利用するのは「WordやExcelなどで書類を作成する」「動画や画像の編集をする」など何かしら「大きい画面や高負荷の処理が必要なときだけパソコンを利用する」という用途になります。

 通常スマートフォンでのWEB利用には容量制限があります(LTE回線接続)。以前は通常7GBぐらいでしたが、最近では13GBなどの大容量高額料金設定もあるようです。しかし「格安SIM」や「格安スマートフォン」の場合はこの制限容量(1〜3GBぐらい)が小さい場合が多いので必然的に節約する必要があります。

 自宅でスマートフォンを利用する場合はLTE回線ではなく、光回線やADSLなどのWi-Fiを利用するのが一般的です。

 しかし携帯電話(スマートフォンを含む)の普及により近年「自宅には固定電話が無い」という一般家庭が増えています。これは「スマートフォンがあれば電話もWEBもことが足りている」という家庭が増加している証拠です。もちろんほとんどのスマートフォンはデザリングに対応していますから、他の端末でもWEB接続が可能になります。

 これらのことから自宅でのスマートフォン利用者は増えることがあっても減ることはありませんが、パソコンの利用は減少していきます。もしかすると「自宅にパソコンは不要」という家庭も増えるかもしれません。

2. スマートフォンで読めるのは電子書籍ePUBだけ

 ホームページからパソコンや家電などの「取扱説明書」を閲覧しようと思ったらダウンロードする形式だったというご経験はありませんか?たぶんダウンロードしたファイルのほとんがPDFだったかと思います。

 なかには別ウィンドウが開いてFlashで動くeBookというのもあります。

 PDFもeBookも元々印刷製本したデザインレイアウトのままを画像化したようなものなので、画面サイズが4〜5インチのスマートフォンでは閲覧に耐えられません。iPadなど10インチのタブレット端末でも50〜70%縮小された表示になるので、細かい説明文などは部分的に拡大しないと読めないことが多いようです。

そこでリフロー型のePUBとすることにより、スマートフォンなど小さい画面でも読むことができるようになります。

 しかしPDFのままのデザインレイアウトという訳にはいきませんので、電子書籍に合うように「デザインレイアウトの最適化」が必要になります。

 それと印刷された取扱説明書の多くはAdobe社のInDesign・Illustrator・Photoshopなどが校正などにより最終原稿になっていることが多いと思います。これらDTPアプリケーションから電子書籍用に文字原稿や画像原稿を作成しなければなりませんが、弊社にて各原稿を作成いたします。

制作料金について

 取扱説明書の内容やボリュームによって異なりますので、まずはPDFなどを拝見させてください。デザインレイアウトの最適化などをご相談させていただき、ある程度ePUB化の見通しがついてからお見積もりや制作期間などをご提案させていただきます。